東村アキコさんがご自身の小学生時代をモデルに描いている、『まるさんかくしかく』。
話の舞台が「1985年(昭和60年)の宮崎」ということもあって、前回に引き続き第37話目を堪能したところで今回も、【つい小ネタに反応してしまう運営のコーナー】をお送りしたいと思います。
本編を堪能してから読んでいただいても良いし、「漫画は気になるけど読んでいない」という方も、良かったら先にこのコーナーに目を通していただき、東村アキコさんの『まるさんかくしかく』に興味を持ってくれたらいいな、なんて思っています(*^^*)
※この先は作品のネタバレを含みますので、ご注意ください…
「まるさんかくしかく」第37話の小ネタに反応しちゃう運営のコーナー※ネタばれ注意
【🌴#まるさんかくしかく 37話🌴】
最新話掲載の #オリジナル 3号、発売中❣️
新年1発目の漫画クラブ✒️今回は好きな作品を描きたいアッコだけど、顧問の佐藤先生はまたも斜め上のお題を振ってきて!?
チラチラ出てくる謎キャラ #半ぴどん の謎も少し明かされる!?お楽しみに!#東村アキコ #宮崎 pic.twitter.com/psy5YTx6Yt
— 東村アキコ『まるさんかくしかく』公式(単行本3集、11/28発売!) (@marusankaku1985) January 20, 2025
今回のテーマは「「キティ」の新作は…事件!」となっていますが、その内容の随所に当時の時代背景が伺える小ネタが今回も満載でした(^^♪
では、すこし下にスクロールしたところから始めますよ~
さん
に
いち
■でたなゴンダムw
扉絵からインパクト大で噴き出してしまいましたw
暗黒を生み出すベタ塗り隊の5年生のみなさん!そして日高さん!!!
27話で「ニュータイプ」チーム入りを果たした日高さん、めでたくベタ塗り作業に没頭できているようでなによりですwメグさん渾身の超大作『ゴンダム』の紙芝居、完成が待ち遠しいですね~
■1985年で「男子に刺さる神話」といえばあの作品&当時の宮崎でのアニメ事情を少々
「ジャンプ」チーム、先生の策略(⁉)にハマってますねぇ~
たしかに小学校高学年ともなると、伝説や神話に対してロマンを感じるというか、「カッケー!」ってなる男子けっこう居るかも^^
そして作品の舞台である「1985年」で「ジャンプ」で「神話」とくれば、この作品に触れないわけにはいかないでしょう!
そう聖闘士星矢です!
1985年12月発売の週刊少年ジャンプ(86年1・2合併号)で連載をスタートしたこの作品はあっという間に大人気作品となり、スタートから一年も経たないうちにテレビアニメもスタートしました。ファミコンカセットもありましたし、特にオモチャの『セイントクロスシリーズ』は大ヒットしたので、持ってた方も多いのでは?
アニメは宮崎でもMRTの夕方5:30からの枠でやってましたよね~^^
余談ですが、初代エンディング曲『永遠ブルー』の作画内で聖矢の背中が映るカットがあるのですが、仲間内でそのカットが「酔っ払いのオッサンが吐いちょるように見えん?」という話になり、以降、運営陣周辺でそのカットには「ゲ〇吐き聖矢」という大変失礼な名称が付いたのでした(ごめんなさい!しかし懐かしいw)
さらに余談になりますが、聖闘士星矢がやってたアニメ枠ではキャプテン翼もやってました。聖矢が木曜、キャプ翼は水曜だったかな?
この、MRT夕方5:30からのアニメ枠は1985年当時も勿論のこと、平成元年あたりの宮崎においてもとても重要なアニメ枠でした。
なんせ、民放テレビ局が2つしかない宮崎。令和の現在はケーブルテレビやネットの見逃し配信なんかもあって劇的に状況が改善されましたけれども、当時はそんなもん何もなかったですから、都会のキー局でやってるアニメ全てを観ることは出来なかったんですよ…
夜7時あたりのアニメ枠でキー局と同時に放送される作品もありましたけど(うる星やつら・ドラゴンボール・少年アシベなど)それはほんの一握りでした(泣)
それをカバーしてくれたのが、MRTのこの枠。キャプ翼なんてもとはテレビ東京(現在は人気番組多数でメジャーですが、平成元年あたりはまだかなりマイナーなTV局だった)でやってたわけですから、他のキー局のアニメ以上に宮崎ではなかなかお目に掛れない可能性があったんだよな…MRTに感謝☆
そうそう、宮崎の夕方のアニメ枠といえばみんな大好き『宮崎東芝会』のCMですが、あれはUMKの方です。
MRTのこの枠ではおぐらチェーンが頑張ってくれてた!
宮崎ではお馴染みの『おぐらのおじさん』置いときます☆
■半ぴどん、たしかに永野さんの雰囲気があるかもしれないw
まず、お詫びから入らせて頂きます。
運営、じつは「半ぴどん」をほぼ全く覚えておりませんでした。宮崎市のメジャーな民話だというのにお恥ずかしい限りです(汗)
で、これではいけない!と思い、当記事を書くにあたり「半ぴどん」のトンチ話をいくつか読んでみたのですが…
なんで少女マンガを描きたいと言ってるアッコたちにコレをチョイスしたんだ先生www
具体的な一例として今回の37話で半ぴどんのトンチ話のひとつ『跡江の半ぴどん』というのが紹介されているのですが、とにかくシュールなんですよね。というか、このトンチを瞬時に理解して笑ってくれるお代官、イイヒトだなw
ただでさえシュールなうえに、今回紹介されているのは『跡江の半ぴどん』のショートバージョンで、これだけ読むと誰しもアッコちゃんのように頭がハテナマークでいっぱいになると思うので、僭越ながら少し補足させて頂きますね…
…
…うん、雑でゴメン(^^;
ある日のこと、半ぴどんは「雨でつまんないから、なんか面白い話してよー」というダルい呼び出しを受けて代官所へ行くことになりました。
呼び出し内容がダルいうえに外は大雨だったのでぶっちゃけ家から出たくなかったのですが、お代官さまからの呼び出しですから断るわけにもいかず、よだきー!!!(訳:めんどくせえ!!!)と思いつつも代官所まで来ました。
そういう経緯があったので、
「なんとんしれんこって(訳:しょーもないことで)呼び出してからに…ダルさMAXじゃ。酒でも吞まんとやってられん!」
という気持ちと、道中で見た蛇の話を掛けて、お代官に件の「呑まにゃ放さぬ(話さぬ)」を言ったみたいです(^^;
かなり無礼な振る舞いだと思うんですが、面と向かってコレを言われたお代官は笑いながらお酒持ってきてあげたという…うん、イイヒトだなw
いや、大雨の日にダルい理由で呼び出したのが良くなかったと言われればそれまでなんですけどね。
こうして無事、酒にありついた半ぴどんでしたが、酒を呑むために持ってきてくれた盃を見て「ウチの先祖は小さい盃で酒呑んでるうちにそれ(盃)が鼻の穴に入って亡くなったのでコレでは呑めない」と、泣きながらエクストリーム理不尽を繰り出し、お代官は仕方なく盃より大きい湯呑み茶碗を出してあげたそうです。「鼻の穴に盃が入るってどういう事だよ!」ってツッコミは無いのか!?
これだけでも充分ヤバいヤツですが、更にこのあと、半ぴどんは湯呑みで酒を呑みながら、お代官に皮肉交じりの宮崎版ブリティッシュジョークをかますのでした。
半ぴどん、いくらなんでもクレージーだよ…
半ぴどんはトンチ話の上手い朗らかキャラかと思ってたのですが、目上の人にも自分の意見をドンドン言っちゃうパンクな漢だったのかもしれません。
自分を曲げない孤高の精神を持つ漢…そういう点で永野さんと似ているのかもしれない。
永野さんは『孤高のカルト芸人』という異名もあるみたいですし、芸風に似たところがあるのかもしれない。ちなみに永野さんの【浜辺で九州を一人で守る人】というネタをご存じでしょうか?個人的に大好きなネタでオススメですw
永野さんつながりでラッセン置いときますw(1990年代半ばにシーガイアで購入した)
それにしてもメグさん、小6とは思えない聡明なアドバイスです。料理しづらい材料をどう扱えばいいのかをこれだけ上手に教えられる人、大人でもそんなに多くないと思うの。
■謎の生物、カラ蛇
『跡江の半ぴどん』ネタをもうひとつ。
今回の37話でアッコちゃんが読んでる『跡江の~』のなかでは、
カラ蛇やろは『吞まにゃ放さぬ』と言いやしたが
となっているのですが、運営が読んだ『うでじまんとんちばなし編:菅忠道 絵:久米宏一 ポプラ社』に収録されている同話のなかでは「カラス蛇」となっていました。
カラス蛇というのは、日本中に広く生息しているシマヘビの黒い個体を指す俗称なんですね。好きな食べ物は蛙ですニョロよ!
これと「カラ蛇」は同じ蛇なのかな?そもそもカラ蛇ってどんな蛇なんだ?と思い調べてみたのですが、まったく情報が掴めず(汗)
このコマの注釈で東村先生が書いてらっしゃるとおり、ひょっとしたら宮崎のなかでもかなりローカルな方言なのかもしれないですね~
カラス蛇が訛って「カラ蛇」になった可能性が高いんじゃないかなと思いますが、情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら是非教えてくださいませ☆
■跡江高校
半ぴどんといえば跡江ですもんね~
跡江にある生目の杜運動公園には『はんぴドーム』がありますし、そのものズバリの『はんぴどん』という店名の和食レストランもありますよね。ココ、美味しいって評判のお店です♪
だがしかし、跡江高校はキティグループの作品でしかお目に掛れない架空の高校です。残念!
…跡江からいちばん近い高校は多分、宮崎西高じゃないかな?そう、東村先生の母校です^^
■黒木さんが手掛ける背景に宮崎を感じるw
1985年でも、半ぴどんが存在したであろう100年以上昔でも、フェニックスやワシントニアパームがいっぱい生えてる南のパラダイス宮崎。
…いや、100年前はワシントニアパームとか宮崎に上陸してないはずですけど、でも描いちゃう気持ち分かるんですよ!
ラブコメの背景にこれだけヤシ科の木を描くのは宮崎っコくらいではないでしょうか?なんたって学校の校庭や正面玄関付近にも国道にも大きい公園にもフェニックスやワシントニアパーム生えてますからね。あまりにも生活空間でお馴染みすぎる存在なんですよ。
なので背景の木として描かれちゃうのは自然の摂理と言えるのでは!?
■漫画に対してウブな先生の反応、1980年代中期くらいまでの『あるある』かもしれない
キティグループの作品を純粋に楽しんで読んでる先生の姿を見て、「あー!やはりそうでしたか!」となった運営なのでした。
というのも、まるさんかくしかく26話感想で書いたとおり、昭和前半の大人(戦前~戦後すぐ生まれの方)は勿論のこと、1985年(昭和60)くらいでも社会人になったら漫画読まないってヒトは結構多かったんですよ。
運営宅や周りの大人もそうだったのですが、「漫画は子どもが読むもので大人になってまで読むのは恥ずかしい」って風潮が個人的体感としてもあったし、親が持ってる漫画はサザエさんシリーズのみで恋愛マンガは皆無でした。
とはいえ、1985年の20代(多分)で、あそこまで漫画経験が乏しい人はさすがに多くはないかもしれないけど(^^;
ですが、先生が子どもだったであろう昭和40年代の厳しいお宅だと「漫画はおバカさんになるから禁止。恋愛マンガなんてもってのほか!」という決まりがあるのは珍しいことではなかったんじゃないかな?とも思います。昭和50年代になってもテレビでドリフ観るの禁止って決められてたお宅あったくらいですからね~。
純粋なキラキラした目でアッコたちが描いた漫画を読む先生のあの姿、可愛くもあり、気の毒でもあり…
あのあと、名作漫画の数々を楽しんでくれてたらイイなーと思っちゃう運営なのでした。
以上!『まるさんかくしかく』37話目の「宮崎&昭和あるある」でしたが、メグさんといい、ベタ塗り隊の5年生&日高さんといい、そしてキティグループの描く漫画のキャラたちといい、クセがすごいんじゃ~!!!(千鳥のノブさん風味)
とくに、今回は宮本さんの描くキャラにヤられましたw第3の目よせwwwあと、園田さんの攻撃的な犬もよせwww
いやー、キティグループの生み出す漫画すばらしいわ!面白すぎて読みながらずっと変な笑い声をあげてた運営、今後もぜひとも定期的にキティ作品を読みたいと願ってしまうのでした。
この面白さ、どうか本編でご確認ください!キティグループ最高だよ☆
この先もどんなことが起きるのか?「宮崎&昭和あるある」とともに次回も楽しみです!