東村アキコさんがご自身の小学生時代をモデルに描いている、『まるさんかくしかく』。
話の舞台が「1985年(昭和60年)の宮崎」ということもあって、前回に引き続き第27話目を堪能したところで今回も、【つい小ネタに反応してしまう運営のコーナー】をお送りしたいと思います。
本編を堪能してから読んでいただいても良いし、「漫画は気になるけど読んでいない」という方も、良かったら先にこのコーナーに目を通していただき、東村アキコさんの『まるさんかくしかく』に興味を持ってくれたらいいな、なんて思っています(*^^*)
※この先は作品のネタバレを含みますので、ご注意ください…
「まるさんかくしかく」第27話の小ネタに反応しちゃう運営のコーナー※ネタばれ注意
今回のテーマは「地獄の合作漫画事件」となっていますが、その内容の随所に当時の時代背景が伺える小ネタが今回も満載でした(^^♪
では、すこし下にスクロールしたところから始めますよ~
さん
に
いち
■見出し絵のアッコちゃんの服装に85年を感じる
見出し絵からアッコちゃんちの真面目さが垣間見えますね~、キチンとしたご家庭なんだろうなと思いました。
なぜそう思ったかというと、アッコちゃんがトレーナーの裾をシッカリとスカートに入れているからです。
90年代くらいからシャツ等のトップスをスカート等のボトムの外に出して着るのが主流になったように記憶していますが、80年代中期まではトップスをボトムの中に入れる、いわゆる「シャツイン」の着方の方が主流というか、お行儀の良い着方とされていたと思います。
とはいえ、トレーナーのような厚手のトップスをボトムに入れるのはお腹周りがキツくなるので至難の業!なので入れない派も多かったんですよ。(運営もそうだったw)
それでもシッカリとシャツインしているということは、「服の裾はスカートのなかに入れないとお行儀悪いよ」というお家での日頃のご指導の賜物ではないかな?と思った次第です。
それにしてもトレーナー懐かしいな♪
26話でも少し触れたとおり、85年というのはおニャン子クラブが社会現象レベルの大人気だった時期で、彼女たちがセーラーズのトレーナーを着ていた影響もあって、トレーナーがめちゃめちゃ流行ってた時期でした。
当時のトレーナーは現在より厚手生地だったからなのか、洗濯すると乾くまでに時間掛かるし、厚手だからなのか洗剤が生地になかなか浸透しきらず、袖口の汚れが落ちにくかったり、安物だとあっというまに生地が毛羽立ったり毛玉が出来て絶望したりw
難点も結構あるアイテムでしたが、ケミカルウォッシュのGパン(これも当時メッチャ流行ってたw)と合わせるだけでオシャレを演出できる優れものだったので、いろんなデザインのトレーナーを何着も持ってた方も多かったのではないでしょうか^^
■よくある探偵もの
この時期だと1983年公開の角川映画「探偵物語」や「時をかける少女」もアッコちゃんの作品の構想に影響したかもしれませんね。
マンガだと個人的に思い付くのは1975~85年までコロコロで連載してた「名たんていカゲマン」ですが、少女マンガLOVEのアッコちゃんがコロコロを読んでいたかはビミョーだよなぁ(^^;
■ちょい未来に流行る「業界ドラマシリーズ」と「びんびんシリーズ」
アッコちゃんが決めたマンガのタイトルについて。「ぷっつん」は本編でくわしく説明されているとおりなのですが追加でもうひとつ!
物語の舞台85年から2年後の1987年に「アナウンサーぷっつん物語」という、当時ものすごく勢いがあったフジテレビを舞台とした業界ドラマが放送され、その数か月後、同グループのニッポン放送が舞台の「ラジオびんびん物語」というドラマが放送されました。
この2作を含め、この年は「(メディア)業界ドラマシリーズ」というのが流行ったんですね。
確かに80年代は女子アナやカーディガンを肩に掛けたりするタイプの業界人がクローズアップされる機会が多かった!ドメ先のホラでおなじみ「東京のイメージ」もこれが大きく影響している気がしますw
さて、話が横道に逸れてしまいましたが、アッコちゃんはこれらヒット作より数年まえの85年に今回のマンガタイトルを思い付いています。神童です。異論は認めないっ(笑)
余談ですが、業界ドラマシリーズは流行った翌年の88年には人気が少し下火になってしまいました。
しかし!フジテレビは業界ドラマシリーズのなかでも評判のよかった「ラジオびんびん物語」の続編を「業界事情」ではなく、まさかの「びんびん」という単語と主演の2人を役名すら変えずそのまま継承する形で起用し、「教師びんびん物語」としてスタートさせました。
すごい力技に思えますが、これが大ヒット!以降「びんびんシリーズ」として複数のドラマが制作されたのでした。
ちなみに教師びんびん物語はドラマだけではなく主題歌も大ヒットしたので運営陣と同世代の皆さまにおかれましては、今でも歌ったり踊ったり出来る方も多数おられるのでは?
■宮崎カントリークラブ
宮崎の有名なゴルフ場といえば真っ先に思い浮かぶのはフェニックスカントリークラブかなと思いますが、このやり取りで宮崎カントリークラブがサッと出てくるあたりさすが!宮崎在住の父・ケンイチw
宮崎空港のすぐ近くの施設ですが、宮崎に住んでいてもゴルフをする人以外はなかなか入ることはない、もっぱらテレビで見る場所ですが、1985年の大手企業サラリーマン・ケンイチはひょっとしたらココでプレイしてたかもしれませんね~^^
ちなみに、この宮崎カントリークラブの隣に「宮崎パブリックゴルフ」(旧青島パブリックゴルフセンター)があるのですが、平成元年あたりのいっとき、そのすぐそばのハローアイランドというオシャレスポットが個人的に超お気に入りでよく行ってました♪
ハローアイランドについての詳細はこの2記事をぜひ☆
■宮崎市にちょっとだけ存在していた幻のスポット!〜ここ覚えている?〜
■セーラー襟の子ども服が爆発的に流行った時期があった!
これは完全に個人的な記憶だよりなので、運営の周辺だけだった可能性もあるのですが…(汗)1980年代中盤、近所のスーパーの子ども服売り場がセーラー襟で埋め尽くされた時期がありました!サンリオキャラ描きの園田さんが着てるお洋服は、個人的記憶内のまさにそれ!
セーラー襟の服ですが、制服のセーラー服とは違うテイストだったんですよ。ブラウスくらいの薄手生地で、セーラーの色がパステルカラー(←これまた80年代流行った)中心でカラフル、そしてスカートもそのセーラー襟と同色でまとめられていました。
スカート丈はヤンキーのお姉さま方とは一線を画す中途半端なひざ丈で、学生服の定番プリーツではなくフレアスカートが多かった。
運営はパステルグリーンかサーモンピンクのヤツ買ってもらってお気に入りでしたw
服じゃなくお弁当箱で恐縮ですが、当時のパステルカラー色見本代わりに置いておきますwパステルグリーンもサーモンピンクもこんな感じでしたし、80年代初期~中期にかけてココに載ってる色ぜんぶ流行ってた!(1984年発行の手持ち資料より)
それにしてもなんで、あんなにイッキに流行ったんだろう???
85年といえば、先ほど少し触れたとおり社会現象化した「夕やけニャンニャン」からセーラーズのトレーナー人気に火がついた年だし、この記事でも書いたとおり主人公がセーラー服姿の「スケバン刑事」も大人気だったけど、セーラーズではセーラーくんというキャラのトレーナーやスタジャンが人気だったわけで、別にセーラー襟の服はそんなに注目されてなかったような…そしてスケバン刑事の主人公たちが着てるセーラー服はあくまでもスケバンが着る硬派なセーラー服でしたからね~
運営の記憶にあるパステルカラーでひざ丈フレアスカート仕様のセーラー服はそれとは真逆w
…というわけで、流行ってたキッカケは思い出せないのですが(^^;久々に懐かしいセーラー襟の子ども服を見ることができて嬉しかったです。園田さん、きっとオシャレさんなんだな~♪
■めちゃんこ
このシーン、ドメ先の独壇場なのですが70年代~80年代前半っぷりがすごいwww
85年の小学生に「愛と誠」って言っても通じない確率高いぞドメ先!さらに教卓にお行儀悪く腰掛けその髪型でアーガイルニット着てアコギかき鳴らすなんて、アッコたちから見たらとんだ旧世代だよっ
そして「めちゃんこ」です。
1981年リリースのアラレ音頭(アニメ「ドクタースランプアラレちゃん」ED)でもお馴染み「めちゃんこ」です。
85年という時代をワンテンポ遅れた感覚で陽気に生きるドメ先…キライじゃないぜ☆
以上!『まるさんかくしかく』27話目の「宮崎&昭和あるある」でしたが、今回はいつも以上に酷かった…
荒ぶる虎なみの猫、ずっとピンチのときみたいな顔してるダーティペアのケイ的ななにか、焦点が合わないオサゲちゃん、生首…東村先生カンベンしてください。こんなん腹筋がいくつあっても足りないです笑いすぎて苦しかったw
あと、25話でも書きましたが、ベタ塗隊に幸あれ!
ということで、この先もどんなことが起きるのか?「宮崎&昭和あるある」とともに次回も楽しみです!